アルツハイマー改善に新化合物 [認知症]

神経死なす物質の放出を抑制 難病治療薬に応用期待
過剰になると神経細胞を死滅させる神経伝達物質「グルタミン酸」が細胞から放出されるのを抑制する化合物を作り出したと、名古屋大などの研究チームが21日発表。
米科学誌プロスワン電子版に掲載された。

チームの錫村明生教授は「筋萎縮性側索硬化症(ALS)やアルツハイマー病などの神経難病の進行を抑制する治療薬開発への応用が期待される」と話している。

免疫機能を持つ細胞ミクログリアが活性化すると、グルタミン酸が大量に発生。

ギャップ結合という出口から細胞外に放出され、神経細胞を死滅させる。

チームは出口の形成を妨げる化合物を作り出し、モデルマウスに投与したところ、グルタミン酸の放出を顕著に抑えたという。

http://www.47news.jp/CN/201106/CN2011062101000607.html
出典 共同通信 2011.06.22
版権 共同通信社

以下、朝日新聞・朝刊 2011.6.22の記事から追加しました。
■発見した化合物は「INI0602」。甘草の主成分から作り出された。
■神経細胞が死んだり、弱まったりすると「掃除屋細胞」のミクログリアが異常なまでにグルタミン酸を放出する。過剰なグルタミン酸は神経細胞を傷つけ、アルツハイマー病やALSの原因になると考えられてきた。
■そこで、研究グループは2006年、ミクログリアからのグルタミン酸放出のメカニズムを解明。グルタミン酸の放出口を阻害する薬剤を治療に使えないか試してきた。
■INI0602は、薬剤が血液から脳へ運ばれないようにする「血液脳関門」を通過しやすく、脳の細胞にも効果がある。
■試験の結果、グルタミン酸の放出出口だけをふさぎ、実験のマウスでは病状の改善に成功した。
■神経同士の情報を改善する従来のアルツハイマー病の薬とは違い、神経細胞が死んでしまう現象を抑える効果がある。今後の薬剤化が期待される。


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