強化血糖コントロールによる2型糖尿病患者と全死亡 [糖尿病]

強化血糖コントロールによる2型糖尿病患者の全死亡減少見られず
2型糖尿病患者の強化血糖コントロールに全死亡率を低下させる効果は認められないとするメタ解析結果が,デンマークのグループによりBMJの11月24日号に発表された。

同グループは,2010年までに報告された2型糖尿病患者の強化血糖コントロールと通常血糖コントロールのランダム化比較試験を対象にメタ解析を行い,全死亡,心血管死,非致死的心筋梗塞(MI),細小血管障害,重度低血糖を比較した。

解析対象は14試験で,2万8,614例(強化コントロール群1万5,269例,通常コントロール群1万3,345例)が含まれた。その結果,通常コントロール群と比較した強化コントロール群の相対リスク(RR)は全死亡が1.02,心血管死が1.11でともに有意差は認められなかった。
メタ解析より精度が高い遂次解析では,全死亡の10%を超えるRR低下は否定され,心血管死に関してはデータが不十分であった。

メタ解析では非致死的MI,細小血管障害全体と網膜症のRR低下が示されたが,遂次解析ではいずれも有意な低下ではなかった。腎症では有意なRR低下は見られなかった。

一方,強化コントロールによる重度低血糖のリスク上昇は明らかで(RR 2.39),遂次解析ではRRの30%上昇が認められた。

Hemmingsen B, et al. BMJ 2011; 343: d6898.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/22115901

出典 Medical Tribune 2011.12.22
版権 メディカル・トリビューン社



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